これがヒポポタマスである
ヒポポタマスという動物がいる。サハラ砂漠より南のアフリカに住んでいるから、日本では動物園にしかいない。しかし、多くの動物園に存在している。従って、イノシシのようにそこらを歩き回って、赤信号で止まるなどの芸当はやらない。
ヒポポタマスは強い。けんかをしてもたいてい勝つ。命がかかっているともっと強い。サメなど一噛である。ワニなんか真っ二つにされる。ライオンなんかえさの一つである。ヒポポタマスに勝てるのはヒポポタマスしかいない。
ヒポポタマスは水辺に棲む。水に潜るが魚ではない。空を飛ぶことは出来ないから鳥でもない。もちろん細菌やウイルスでもない。実は動物である。おっと、一番最初に書いていたぜ。
ヒポポタマス
おおぉ!これがヒポポタマスだ!元々はラテン語の「hippopotamus」から来たもので、「ヒッポポタムス」と読む。不思議なことにローマ字で読めてしまうところが不思議である。しかし、ラテン語はローマ字読みで大丈夫と思っているなら、少しだけ甘い。
ヒポポタマスと書けば、大抵の人はヒポポ - タマスと思うらしいが、そこがアフリカは脅威の大陸であるので、ヒポ - ポタマスが正しい。ヒポ(馬)- ポタマス(川)で川に棲む馬の意味であるが、どう見ても馬には見えない。ある信用できない筋の情報では、アフリカの人たちは1km先のネズミの性別が見分けられるほどの超遠視で、近くはぼやけてろくに見えていないからである。
ヒポポタマスのオスは20頭前後のメスと子供から成るハーレムを形成する。ハーレムを犯す敵には容赦ない攻撃が加えられる。噛みつく、蹴る、うなり声でビビらせるなどの他、鼻から水を噴き出す、糞を撒き散らすなどの多彩な攻撃手段も持っている。その攻撃は縄張りに入った人間にも行われ、毎年500人もの人間が、ヒポポタマスの糞に埋もれて命を落とす悲劇が起こっている。
ヒポポタマスの汗は赤いと言われている。カンガルーの汗も赤いそうである。いろいろ調べてみてもどうも今一つ納得できない。暑い日には大変である。血だらけに見えるからだ。納得できないのはきっと何かの呪いである。なお、ムーミンはヒポポタマスではない。赤い汗をかかないからである。
ヒポポタマスは現在頭数が激減しており、絶滅の危険が危ない!しかし、今、我々ができることは、動物園に行って、
「がんばれ!ヒポポタマス」
と応援することしかないのである。
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