糖尿病に気を付けよう
糖尿病の人は、予備群も併せて2000万人~3000万人いると言われている。日本の人口は1億2500万人なので、病人は約16%である。まわりの6人に1人は糖尿病患者かその予備群が、いるというこである。
糖尿病には「前期」「初期」「早期」「中期」「晩期」「末期」の6つの病期があり、放っておくとしぼうする。従って糖尿病は生活習慣病ではあるが、「命に関わる病気」と位置づけられている。
糖尿病には、1型(インスリン欠乏型)と2型(インスリン分泌不全と抵抗性)の2つの型があるが、糖尿病の9割は2型であるので、こちらの方を述べる。
前期(予備群)
高糖尿
健康診断等で注意すること。生活習慣の改善が必要。禁酒・禁煙が必要。
無症状・無自覚
症状がないので糖尿病が進行してしまう。
この段階での治療法
健康診断・生活習慣の改善・禁酒・禁煙
初期
尿の増加
夜間に何度もトイレに行くぐらい、尿量が増えている場合には、糖尿病がかなり悪い。
喉の渇き
尿が増えると体内の水分が減少するため、喉が渇く。
体重減少
糖尿病により体重が減る場合は、糖尿病が進行しており、血糖値が高くなっている。
この段階での薬剤 (インスリンの働が悪くなる)
肝臓での糖の合成を抑える薬である。高インスリン血症がある2型糖尿病と相性がよい。
[アクトスジェネリック]ピオグリット(Pioglit)15mg
筋肉や肝臓での働きを高める薬。インスリンの効きをよくすることで、血糖値を下げる。
早期
空腹感
細胞がブドウ糖を取り込めなくなり、空腹感が出現する。
脱力感
体内のエネルギーが少なくなり、脱力感が起こる。
目のぼやけ
目の水晶体が腫れ、目がかすんだり、ぼやけたりすることかある。
この段階での薬剤 (インスリン分泌量が少なくなる)
上昇した血糖値に見合うだけのインスリンを分泌させるため、副作用の低血糖が起こりにくく、体重増加の傾向がない。
低血糖リスクが小さく、血糖のコントロール改善で体重が増加しにくい。
中期
足のしびれ
糖尿病による末梢神経のダメージによって手足がしびれる。しびれは両側の足の裏・足先などの先の方から始まる。
視力低下
目の水晶体が腫れるため、視力低下が起こる。
傷が治りにくい
感染症に弱くなるため、傷口が化膿しやすくなる。
この段階での薬剤
晩期
神経障害
糖尿病で神経に障害を起こし、手足がしびれる。
感覚麻痺
しびれがひどくなると、感覚神経が障害を起こし、麻痺が起こる。
口臭や歯のぐらつき
尿毒症による味覚異常、歯肉出血を起こすことがある。
糖尿病性腎症
中期までは食事療法や生活習慣の改善によって腎症に対応し、晩期以降は人工透析を行う。
免疫力低下
血液成分の悪化による細菌などの、侵入に対する異物に対する免疫力が低下する。
失明
日本の成人の失明原因の上位になっている。網膜の毛細血管が脆くなり破れて、網膜剥離を起こす。
対症療法で対応する。
末期
足の壊死
動脈硬化や神経障害が進行し、足の末端細胞に栄養が届かず、組織が壊死する。ひどくなれば足の切断となる。
腎不全
腎症により腎臓が機能しなくなる。腎臓で血液をろ過できなくなる。
糖尿病性心筋症
さらに血糖値が下がり、50㎎/dL以下になると、中枢神経にまで影響し、意識障害等の症状をおこす。
死亡
これらの病気および合併症によって、生命の維持ができなくなり死亡する。
対症療法または延命治療