今年のスギ・ヒノキの傾向と対策
春先にやってくるのは、スギ・ヒノキの花粉の嵐。年々ひどくなってくるのか、それとも花粉症の人数が増えているのか、重症化しているのか。ここは花粉症について考えてみよう。
花粉症とはどんなものなのだろう。
植物の花粉に対する免疫反応によって鼻水等の症状が引き起こされる病気である。花粉症を起こす花粉については、誤解が多い。まず花粉には風媒花と虫媒花があるが、風媒花の花粉は風に乗って飛び、虫媒花の花粉は虫が仲介して運ぶ。こんなのは誰でも分かると思う。
風に飛ばされる花粉は軽い。虫が運ぶ場合は風に飛ばされてしまうと困るので、重く大きい。さらに虫媒花は虫を誘うために、大きく目立つきれいな花が多い。従って虫媒花は滅多に花粉症を起こさない。群落中に入るぐらいのことをしないと花粉症を発症しない。
私はサクラ花粉症であるが、満開のサクラが繁っている場所にでも行かない限り、発症しない。だいたいサクラは年間に1週間ぐらいしか咲いていないので、その間だけ気を付ければよい。もう10年以上発症していない。
よく間違われるのにセイタカアワダチソウがある。 セイタカアワダチソウは虫媒花なので普通は花粉症を起こさない。 ただ、群落を作るので、アレルギーを持つ人が群落中に入った時には花粉症を起こす場合がある。
春先の花粉症の原因はスギとヒノキである。 今年の関西の花粉症のピークは、スギが3月上旬、ヒノキが4月上旬となっており、飛散開始予想は2月20日である。 スギ+ヒノキの花粉量は例年の50%程度である。 去年よりも多いようだが、マスクとかをみんなつけているためか、大きく流行ることは少ないような気がする。
花粉症の薬として、いろいろなものが出ている。 通常は、抗ヒスタミン薬を使うが、効果のない場合はステロイド薬を使う。 アナフィラキシーショックの場合はアドレナリンを使う。
抗ヒスタミン薬
抗ヒスタミン薬は概ね花粉が飛散する10日前ぐらいから飲み始める。 効果は強いものから弱いものまで様々だが、概ね効果が強いものは副作用も強い。
[アレグラジェネリック]フェクサディン(Fexadyne)120mg
アレグラは花粉症ではよく使われる、抗ヒスタミン薬である。 効果は少ないが、副作用も少ない安全性の高い薬である。
[アレグラジェネリック]フェキソフェナジン(Fexofenadine)120mg
[アレグラジェネリック]フェキソフェナジン(Fexofenadine)180mg
ジルテックと同成分で、鼻水、くしゃみ、湿疹、かゆみなどのアレルギー症状を抑える薬。 花粉飛散1~2週間前より服用を開始する。
[ジルテックジェネリック]ヒトリジン(Hitrizin)10mg
[ジルテックジェネリック]インシッドL(Incid-L)10mg
[ザジテンジェネリック]アサフェン(Asthafen)1mg
ザジデンのジェネリック。
ザイザルのジェネリックの抗ヒスタミン薬である。鼻水、くしゃみ、湿疹、かゆみなどのアレルギー症状を抑える薬である。
クラリチンは他の薬に比べて、比較的副作用が少ない。
プレドニゾロン・マイラン(PrednisolonMylan)20mg
合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)である。抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用、代謝作用を示す。
プレドニゾロン・マイラン(PrednisolonMylan)30mg
抗炎症作用、抗アレルギー作用、免疫抑制作用などの様々な薬理作用があるステロイド。
[リンデロンジェネリック]ワラコルト(Walacort)0.5mg
鼻水、くしゃみ、湿疹、かゆみなどのアレルギー症状を抑え気道の炎症を抑えることで、気管支喘息の発作や症状を起こりにくくする。